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Googleフォームの回答を見落とさない管理方法

問い合わせ窓口や申込フォームとしてGoogleフォームを使っていると、回答が届いていたのに数日気づかなかった、という事態が起きます。原因は確認を忘れたことではなく、初期状態では通知が届かないうえに、対応したかどうかを記録する場所がないことにあります。この記事では、見落としを防ぐための設定と管理方法を順に説明します。

後半には、回答の読み取りを自分で作ったときにつまずいた点を入れました。設定画面を触るだけでは出てこない部分で、とくに回答通知の購読が7日でエラーも出さずに切れる件は、知らないと通知が止まったことにすら気づけません。

Googleフォームの回答を見落とす仕組み

Googleフォームは、アンケート、申込、問い合わせ窓口として手軽に使えるのが利点です。ただ、そのまま使うと回答が届いても気づけません。初期状態では、回答はフォームの中に静かに溜まっていくだけで、こちらから見に行かないかぎり通知は届かないためです。

見落としが起きる典型的な流れは決まっています。フォームを作った直後は毎日確認するので問題ありません。しかし回答が来ない日が続くと、確認の頻度が落ちます。そして確認しなくなったころに回答が届き、気づくのは数日後、というパターンです。

もう一つの落とし穴が、フォームが増えたときです。問い合わせ用、申込用、アンケート用と用途ごとにフォームを分けるのは自然な運用ですが、確認する場所がそのぶん増えます。3つあれば3か所を見て回る必要があり、どれか1つを見忘れることが必ず起きます。

まずやる:回答が届いたら通知が来るようにする

最初に設定すべきは、回答が届いたときのメール通知です。Googleフォームには、新しい回答があったときにメールで知らせる設定が用意されています。フォームの編集画面から「回答」のタブを開き、メニューの中にある通知に関する項目を有効にしてください。

この設定を入れると、回答が届くたびにメールが届きます。確認しに行く運用から、届いたら気づく運用に変わるだけで、見落としの大半は防げます。

設定項目の名称や配置は、Googleのアップデートによって変わることがあります。見つからない場合は、回答タブ内のメニュー(三点アイコン)から通知に関する項目を探してください。

回答をスプレッドシートに集める

通知を設定したら、次は回答の保存先です。Googleフォームは回答をスプレッドシートに出力できます。回答タブから連携先のスプレッドシートを作成すると、以降の回答が自動で行として追加されていきます。

スプレッドシートに出す利点は3つあります。

  • 一覧で見渡せる — フォームの回答画面より、行として並んだほうが全体を把握しやすくなります
  • 並べ替えと絞り込みができる — 日付順、種別ごとなど、必要な切り口で見られます
  • 列を足せる — 次に説明する対応状況の管理ができるようになります

「対応したかどうか」を記録する列を作る

ここが、見落とし対策としてもっとも効く部分です。届いたことに気づけても、対応が終わったかどうかを記録していないと、結局あとから分からなくなります。

連携したスプレッドシートの右端に、次の3列を足してください。

列名入れる内容
対応状況未対応/対応中/完了 の3つから選ぶ
対応日返信した日、または処理を終えた日
メモ返信内容の要点、保留している理由など

対応状況の列にはプルダウン(データの入力規則)を設定し、入力ゆれが起きないようにしておくと、あとで絞り込みが効きます。さらに条件付き書式で「未対応」の行に色を付けておくと、開いた瞬間に残っている案件が分かります。

回答が来るたびにこの列を埋める、という運用さえ守れば、フォーム1つの管理はこれで完成します。

通知メールが埋もれないようにする

通知を有効にすると、今度は通知メールが他のメールに埋もれる問題が出てきます。Gmailを使っているなら、フィルタとラベルで対処できます。

  1. フォームの通知メールに共通して含まれる文字列(フォーム名など)を確認する
  2. その条件でフィルタを作成し、専用のラベルを付ける
  3. ラベルを付けたメールを受信トレイに残す設定にする(自動アーカイブはしない)

フォームごとにラベルを分けておくと、どのフォームに回答が来たかが件名を読まなくても分かります。ラベルに色を付けておけば、さらに判別が早くなります。

フォームが増えると、この方法は破綻する

ここまでの方法は、フォームが1つか2つのうちは十分に機能します。ただし数が増えると、次の問題が出てきます。

確認する場所が分散する

フォームごとにスプレッドシートが1つずつできるため、5つのフォームがあれば5つのシートを開いて回ることになります。「未対応が今いくつ残っているか」を知るために、毎回5か所を確認する必要があります。

対応状況の付け方が揃わなくなる

シートを作った時期によって列の並びや表記が変わり、同じ「完了」でも書き方が違う、という状態になります。こうなると横断的な把握は事実上できません。

通知メールの量が増えて麻痺する

フォームが増えるほど通知メールも増え、ラベルで分けていても数が多いと1件ずつ処理する気力が続かなくなります。結果として、通知はあるのに見ていない、という最初の状態に戻ります。

この段階に達したら、フォームごとに管理する発想をやめて、複数フォームの回答を1か所に集めて見る方法に切り替える必要があります。

自動化しようとして、実際につまずいたところ

ここからは、Googleフォームの回答を自分のツールから読み取る仕組みを実際に作ったときに踏んだ落とし穴です。設定画面を触るだけでは出てこない部分なので、フォームの管理を自動化しようと考えている場合だけ読んでください。

回答用のURLを貼っても、回答は取れない

Googleフォームには、見た目のよく似たURLが2種類あります。この2つは中に入っているIDが別物で、片方からもう片方を割り出すことはできません。

URLどこで出てくるか回答を取れるか
docs.google.com/forms/d/<ID>/edit自分がフォームを編集するときに開く画面取れる
docs.google.com/forms/d/e/<別のID>/viewform回答者に配るURL取れない
forms.gle/…共有ボタンで出る短縮URL取れない

回答者に配るURLは手元にあることが多いので、つい先にそちらを貼ってしまいます。ところがそのIDでは回答を読み取れず、エラーの理由も分かりにくい形で返ってきます。使うのは末尾が /edit のURLだけだと覚えておくと、ここで詰まらずに済みます。短縮URLは元のIDが復元できないため、展開してから貼る必要があります。

回答通知の購読は7日で勝手に切れる。しかもエラーが出ない

これが一番厄介でした。Googleフォームには、新しい回答が届いたことを外部へ知らせる仕組み(ウォッチ)があります。これを一度登録しておけば、あとは通知が飛んでくる——と思っていると失敗します。

この購読は最長7日で失効します。そして失効しても、エラーは何も出ません。通知が静かに来なくなるだけです。回答が0件の日と、通知が壊れている日は、こちらから見るとまったく同じに見えます。

気づいたのは、フォームを新しく登録しない期間が続いたときでした。登録のたびに購読を作り直していたため、それまでは偶然更新され続けていたのです。フォームを追加しない週が来た瞬間に、通知が止まりました。

対策は、回答が来るかどうかとは無関係に、購読を毎日更新し続けることです。あわせて、更新の結果を必ずログへ残します。エラーが出ない仕組みは、こちらから見に行かないかぎり壊れていることが分かりません。実際の運用では、更新処理を毎日1回動かし、その記録の日付と件数を定期的に確認しています。

「エラーが出ないから動いている」と考えないでください。通知が届かない障害は、届かないという事実そのものが見えません。動いていることを示す記録を残し、その記録を見に行く手順まで決めて、はじめて運用になります。

Googleドライブ全体を見る権限は、じつは要らない

フォームを一覧から選ばせようとすると、Googleドライブを読む権限が必要になります。ところがこの権限は、Googleの審査で厳しく扱われる種類のもので、利用者から見ても「なぜドライブ全体を見せる必要があるのか」と不安になる部分です。

実際に作ってみると、この権限は無くても成立します。フォームを一覧から選ばせるのをやめ、編集画面のURLを貼ってもらう方式に変えれば、必要なのは「そのフォームの質問と回答を読む権限」だけになります。一覧から選べない不便さは残りますが、要求する権限が減るぶん、同意画面が分かりやすくなり、審査で問われる点も減ります。

自動化を作るときは、先に「何を諦めれば権限を減らせるか」を考えるほうが、あとが楽になります。権限を広く取ってから狭めるのは、公開後だと簡単ではありません。

複数フォームをまとめて確認する

複数のフォームの回答を1画面に集約し、対応状況をまとめて管理するために作ったのが、RakuYadeの返事きたでです。

複数のGoogleフォームに届いた問い合わせを一括で確認でき、内容の確認と対応状況の管理を同じ画面で行えます。フォームごとにスプレッドシートを開いて回る必要がなくなるため、未対応がどれだけ残っているかを一目で把握できます。Googleログインを使い、連携は読み取り専用の範囲で行います。

扱うデータの範囲や連携の詳細は紹介ページにまとめてあるので、利用前に確認してください。

返事きたでを見てみる

複数のGoogleフォームの回答を1か所で確認し、対応漏れを防ぐためのWebアプリです。

返事きたでの紹介を読む

ほかのWebアプリも見る

まとめ

Googleフォームの回答を見落とすのは、初期状態では通知が届かないうえに、対応したかどうかを記録する場所がないためです。

まず通知を有効にして、届いたときに気づける状態を作る。次に回答をスプレッドシートに集め、対応状況・対応日・メモの3列を足して、処理済みかどうかを残す。この2つだけで、フォーム1つの運用はほぼ安定します。

フォームが3つ、4つと増えてきたら、個別管理では追いつかなくなります。そのときは確認場所を1か所にまとめる方法へ切り替えてください。

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